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病理診断科

概要・特色 担当医師 主な対象疾患 実績

概要・特色

  • Patient-Oriented Pathology
  • 精度の高い病理診断を早く報告できるようにしています。
  • 研修医の病理学教育を行っています。
  • 病理診断のセカンドオピニオン外来を行っています。
  • 1.病理診断科のご案内
    病理診断科は病理診断を行う医師(病理医)と、病理診断に必要な標本を作製する臨床検査技師が勤務している所です。病理医は、患者さんから採取された各種検体の診断をしています。診断にはさまざまな種類があり、胃や腸の内視鏡検査によって病名が付けられることを「内視鏡診断」、超音波検査やX線検査、CT検査などによる診断を「画像診断」といいます。これに対して、病理医が顕微鏡を用いて行う診断を「病理診断」といいます。

  • 2.病理診断の背景 ----- 病理学とは?
    病理診断科
    病理学とは、文字の示すとおり「病(やまい)の理(ことわり)、病気とは?」を考える学問です。このなかには、「なぜ病気になるのか?(病因)」「その病気はいかなるものか?(病態)」「その病気にかかると人はどうなっていくのか?(経過と転帰)」などが含まれます。これらの問題を解明していくためには多くの手段がありますが、病院の病理診断科では、主に形態学的な手法が用いられています。すなわち、臓器・組織の形を肉眼でよく見て、さらに顕微鏡を使って細胞を詳細に観察して、病理診断をくだすのです。

  • 3.病理診断とは?
    病理診断は、大きく分けると4つがあります。
    (1)組織診断(生検診断、手術検体の診断) (2)細胞診断 (3)病理解剖診断 (4)電子顕微鏡診断

    【1】組織診断
    a. 生検診断
    病理診断科
    患者さんの病気がどのようなものであるかを確実にするために、体の一部から小さな組織をつまみとったり、小さく切りとったりして採取し、病理医が顕微鏡で観察して診断をするものです。たとえば胃の内視鏡検査を行って病変が見つかったとき、「それが胃潰瘍なのか?」「胃がんなのか?」を決定するために、胃の壁から1-2mmの組織をとって調べるのが生検です。

    b. 手術検体の組織診断
    胃のがん細胞(組織診断の標本)
    胃のがん細胞(組織診断の標本)
    病理医が生検で がんと診断すると、患者さんと主治医との間で話し合いが行われ治療法が選択されます。手術による治療が選択されたときには、胃や肺などの臓器が切除されます。手術によってとられた臓器に、どのような質の病変が(たちの良いものか、たちの悪いものかなど)、どこにあり、どれだけの大きさになっていたのかなどを、詳しく調べた後に診断がつけられ、主治医に報告されます。これが手術検体の組織診断です。この診断によって、完全に治ったのか、あるいはさらに治療が必要であるのかが分かり、次の治療法を選択するうえでの重要な手がかりとなります。三井記念病院には、多くの乳がん患者さんが受診していますが、乳がんに対してどのような薬が働きやすいかを調べるのも、病理組織学的に行われます。これらの組織診断は、がんに対してのみ行われるものではなく、炎症を含めさまざまな病気の確定にも用いられます。

    【2】細胞診断
    乳腺のがん細胞(細胞診断の標本)
    乳腺のがん細胞(細胞診断の標本)
    乳腺のがん細胞(細胞診断の標本) 膀胱がんや肺がんでは、尿や喀痰などの液体状の検体を顕微鏡で調べると、がん細胞が見られることがあります。尿や喀痰は、痛みを伴わない方法で採取されますので、繰り返し検査することが可能です。このような検体について、悪性の細胞があるかどうかを調べるのが細胞診断の目的の一つです。子宮がんが疑われるときには、子宮の一部から細胞をこすりとって細胞診断が行われます。また、甲状腺や乳房にしこりが認められたときには、細い針を刺してしこりを作っている細胞をとって調べることがあります。


    【3】病理解剖診断
    不幸にして病院でお亡くなりになった患者さんに対して、解剖が行われることがあります。病理医が行うこの解剖によって、生前の診断は正しかったのか?どのくらい病気が進行していたのか?適切な治療がなされていたのか?死因は何だったのか?といったことが明らかにされます。この最後の診断が病理解剖診断です。

    【4】電子顕微鏡診断
    患者さんから得られた検体を、電子顕微鏡を用いて観察し、診断するものです。ある種の腫瘍や腎臓の病気の中には、この電子顕微鏡でしか診断ができないものがあります。当病理診断科では、年間約80例の電子顕微鏡診断が行われています。

  • 4.病理医と臨床医との連係、教育
    病理医と臨床医との連係、教育
    組織や細胞の採取は、外科・内科・産婦人科・泌尿器科・皮膚科などの臨床医が行いますが、採取された検体を肉眼的および顕微鏡的に観察して診断するのは病理医です。正しい診断には臨床医と病理医との連係が重要です。
    臨床医との連係をより確実にするために、病理診断科と各科との検討会が行われており、次のようなものがあります。:呼吸器疾患カンファレンス、消化器疾患カンファレンス、乳腺カンファレンス、肝疾患カンファレンス、腎生検カンファレンス、内科症例検討会、CPC(臨床病理カンファレンス)。いずれも臨床医と病理医との間で病態について詳しく検討され、問題点の解明、教育、治療方針決定、あるいは治療がよく効いていたのかの判定などが行われています。
    病理診断科には東京大学病理学教室の大学院生が週1日業務に加わり、院生に対して指導が行われています。また東京大学医学部の学生には、非常勤講師として講義を行っています。なお、病理診断に興味のある臨床医がいれば、病理診断科の業務に参加できる受け入れ態勢があります。また新臨床研修医制度の規定で、研修医は病理解剖のCPCレポートを作成することが必須となりました。これを受けて、研修医が病理診断科をローテートできる態勢を整えました。臨床医として必要最低限の病理学的知識と病理学的考察能力を身につけ、自らが下した診断と行った治療を、病理学的に検証することを目的としています。

  • 5.病理医がいる病院
    病院の診療の質を維持し、さらに向上させるための因子として、病理診断の意義はきわめて大きいと考えられています。正しく診断されなければ、本当に適切な治療は行えないからです。病理医は、一般社会では十分知られている医師ではありません。しかし、病理診断の存在を知っているひとであれば、生検や手術を受けた際には、「本当に信頼のおける病理医に、正しく診断してもらいたい」と思うことでしょう。私たち病理医は、多くのひとから信頼を得られるよう努力しつつ、最終診断を担うものとしての責任と自負を持って、日々の業務にあたっています。また、病理医が直接患者さんに接することは少ないのですが、病気をもつひとが顕微鏡の向こうにいることを常に念頭において、病理診断をするよう心がけています。

  • 6.病理診断科セカンドオピニオン外来
    患者さんが、ご自分の病理診断内容について、“病理診断をした病理医から直接話を聞きたい”、と要望されるときがあります。この要望に応えるために、顕微鏡画像を患者さんにお見せしながら診断内容を詳しく説明する外来が、新たにできました。これが“病理診断科セカンドオピニオン外来”です。
    三井記念病院以外の医療機関で生検や手術を受けた患者さんの病理組織学的診断について、その診断が下された組織標本(=プレパラート)を三井記念病院の病理専門医が顕微鏡で見たうえで、患者さんとお話します。それによって、“病理診断の内容を十分に理解し、納得していただくことを目的としています。詳しくは、「セカンドオピニオン外来(病理診断科)のご案内」ページをご覧ください。

  • 7.入院患者さんへの病理診断内容のご説明
    三井記念病院に入院され手術を受けた患者さんが、手術結果の診断内容を病理医から聞きたい場合は、主治医にその旨を伝えていただければ、病理医が病理診断の説明をいたします。この場合、セカンドオピニオンとは異なり費用はかかりませんので遠慮なくお申し出ください。
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