A) 全身麻酔
全身麻酔は、通常、麻酔導入薬を点滴から投与することにより無意識にさせます。
意識消失後に、人工呼吸のためのチューブを口もしくは鼻から気道に挿入して、人工呼吸を行います。
手術(麻酔)中は、吸入麻酔薬や経静脈的麻酔薬を持続的に投与します。
手術が終わってから、麻酔薬の投与を中止します。麻酔薬投与中止後5分から15分で目覚めます。
目が覚めたことを確認してから、人工呼吸のためのチューブを口から抜きます。
この時、麻酔から完全にさめているわけではないので、およそ半数の方はチューブが口に入っている記憶はありません
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しかし、麻酔の後でのどの違和感や痛み、声のかすれを生じることがあります。この症状はおよそ半日続きます。
その後、状態が安定していることを確認してから、手術室から病棟もしくはICUやHCU(集中治療室)にベッドで移動します。 |
これは、麻酔中の様子です。麻酔科医は患者さんに装着されたモニターからの情報や、直接患者さんを診察しながら麻酔薬の投与を調整しております。必要に応じて治療をすることもあります。
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B) 区域麻酔
区域麻酔には、脊髄くも膜下麻酔・硬膜外麻酔・各種神経ブロックが含まれます。脊髄くも膜下麻酔や硬膜外麻酔は、一般に、下半身麻酔と呼ばれるものです。これらの区域麻酔は単独で行うこともありますが、全身麻酔と組み合わせて行うこともあります。脊髄くも膜下麻酔や硬膜外麻酔では、膀胱や直腸の機能が一時的に障害することがあります。そのため、このような麻酔では尿道カテーテルを挿入することが多くなります。
原則として、意識下に腰や背中にブロックやカテーテルの挿入が行われます。よくある質問で「痛いですか?」と聞かれますが、多少の痛みを伴います。その多くはブロックやカテーテルの挿入のために前もって行う局所麻酔の時に痛みを感じます。また、効果がある間は、運動神経も障害されることがあります。そのため、足の動きが鈍くなったり、歩行できなかったりします。しかし、通常はその効果は3〜6時間です。
脊髄くも膜下麻酔の場合は、麻酔後に起きあがるとひどくなる頭痛を生じることがあります。起きてしまった場合は、病棟の看護師または主治医にお伝えください。起きあがるとひどくなるために、しばらくの間はベッドで安静となります。しかし、ほとんどの場合は特別の処置をしなくても1週間以内に頭痛は治ります。カフェインや水分を多くとったりすることで症状が和らぐことがあります。また、鎮痛薬も効果があります。
稀に、硬膜外カテーテルが入っているのに、全身麻酔後に激痛を感じることがあります。さらに、十数時間たっても足が全く動かないことがあります。このような時は、速やかに看護師や主治医に相談してください。
C) 小さなお子さんの麻酔
お子さんが麻酔を受ける場合、お子さんの状態やご家族の状態を麻酔科医が病室にお伺いしてお聞きいたします。ご協力お願いいたします。麻酔方法は、ほとんどが麻酔ガスによる全身麻酔となります。酸素マスクを顔に当てて、酸素に麻酔ガスを混入することで、全身麻酔を開始します。この時、お子さんに深呼吸をしてもらいます。麻酔がかかってから点滴を行います。不安の強いお子さんの場合、酸素マスクを嫌がったり暴れてしまったりすることがあります。このような場合、ご両親の付き添いが不安を軽減させます。手術室へのご両親の同伴をご希望の方は、麻酔科医が病室にお伺いした時にお知らせください。同伴される場合は、お子さんが麻酔で眠るまで手術室にいていただきます。
私たち麻酔科医は、全身麻酔や区域麻酔の時に、患者さんの近くにいて手術の様子や患者さんの状態を直接の観察とモニターで把握し、麻酔薬の調節や循環・呼吸等の調節を続けます。モニターは、心電図・血圧計・パルスオキシメーター・呼吸二酸化炭素計を基本とし、必要に応じ、筋弛緩モニター※1・脳波モニター(BIS)※2・観血的動脈圧測定※3・中心静脈圧測定※4・肺動脈圧測定※5・心拍出量測定※6・経食道心エコー※7を用います。
出血やアレルギー反応など全身状態が変化した場合には、適切な治療をすることもあります。そして、手術が終わり麻酔から目覚める時には、安全かつ安定した状態にします。