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お知らせ
概要特色

 三井記念病院脳神経外科は昭和45年に初代部長山田久先生が開設し、齋藤勇先生・福島孝徳先生・田草川豊先生の後、2012年7月から中口が5代目部長に就任しました。中口は、帝京大学ちば総合医療センター准教授として脳動脈瘤クリッピング・頭蓋外頭蓋内バイパス・内頸動脈内膜剥離術・開頭腫瘍摘出術等の執刀・指導を行ってきましたが、三井記念病院に赴任し、脳神経外科当直・宅直制度・脳神経外科救命救急外来を新設し、手術ナビゲーションシステム・術中ICG蛍光診断・脳神経モニター(経頭蓋MEP・ABR・VEP・下位脳神経モニター・SEP・顔面刺激等)等のハイテク機器を手術に導入し、手術顕微鏡2台で同時に複数の手術が行えるようにしました。


脳外科三種の神器:手術顕微鏡(Leika M525F50)、誘発筋電図検査装置(日本光電MEB-9204)、手術ナビゲーションシステム(Medtronic StealthStation S7)


 脳腫瘍の治療では、中口は、全世界共通の腫瘍増大の標準的診断法であるMIB-1ラベリングインデックスと髄膜腫再発の相関を他に先駆けて発表し(Cancer.85(10):2249-2254,1999)、開頭腫瘍摘出術の新たな術式を開発(側頭下窩から蝶形骨洞翼状突起内到達法、小脳虫部経上錐体裂到達法)、早くから手術ナビゲーションと電気生理学的モニターを手術に導入し、FLAIR法やT2*強調画像など様々なMRIシークエンスを術前検査としてフルに活用するなど、脳腫瘍の手術を円滑に進め術後経過を良くするための様々な創意・工夫を行っています。
 全ての急性疾患の中で最も致死率が高いとされるくも膜下出血の治療では、2012年から2016年12月までに三井記念病院では35回脳動脈瘤クリッピング術が行われましたが、死亡例はなく自立生活が可能な予後良好群は86%でした(部門内システムより算出。日本脳卒中ガイドライン2016によれば、くも膜下出血は死亡率30-60%で自力生活が可能な予後良好群は40%に過ぎず、三井記念病院の手術成績が良好であることがおわかりいただけると思います)。
 今後も手術合併症の少ない手術を心がけます。

 

◆2017年度の三井記念病院脳神経外科の目標

 ①脳外救急搬送患者を増やし、地域医療に貢献します。
 ②脳卒中、微小血管神経減圧術、脳腫瘍の3枚看板を掲げます。
 ③チームワークがいいと内外から評価される脳神経外科チーム作りを目指します。

 

◆2016年度実績

 2016年度の脳外科年間手術件数は231件(前年度比5%増、5年間で78%増)でした。微小血管神経減圧術は、尼崎賢一科長が担当し、146件と日本全国でトップレベルでした。慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術29例、開頭腫瘍摘出術14例、脳動脈瘤手術9例(クリッピング・コイリングの合計)その他脳神経外科手術全般に対応しております。脳血管内治療は、専門医の細野篤医長が、ハイブリッド手術室(全身麻酔下に開頭術と血管内治療が同時にできる)や血管撮影室(3D撮影が可能)で行い、2016年度は12件でした。

 

◆地域医療機関との連携・学術活動

 地域医療機関への診療支援:中口は神田医師会に入会し、地域の病院・施設からの治療要請を承っています。中口は、コーヒーを毎日3杯以上飲む人には無症候性脳梗塞が少ないなどの健康長寿を保つための研究にも力を入れており、2016年度は、脳神経外科全体で英語論文2編、雑誌・新聞記事3編を執筆し、学会・研究会での発表は18回でした(2012年からは英語論文11編、日本語論文・記事26編、学会発表・講演会75回)。週2回のカンファレンス、週1回の薬剤説明会(2017年3月末で202回目)、脳外科4病院との年10回の合同カンファレンス(2017年3月で43回)、脳神経外科学会総会参加(演題発表)をルーチンとしています。こうした学会やカンファレンスへの参加や論文執筆等で医療の質を担保し、他病院からの信頼を得ることも大事と考えております。

 

主な対象疾患
  • 顔面痙攣・三叉神経痛・舌咽神経痛(いわゆる神経血管圧迫疾患群)・脳腫瘍
  • 脳卒中(くも膜下出血、脳出血、脳梗塞) に対する手術全般(脳動脈瘤クリッピング術、バイパス術、内頚動脈内膜剥離術など)
  • 未破裂脳動脈瘤(クリッピング術など)
  • モヤモヤ病(直接的•間接的血行再建術)
  • 良性脳腫瘍(髄膜種、下垂体腺腫、聴神経鞘腫など)
  • 悪性脳腫瘍(転移性脳腫瘍、悪性神経膠腫などに対する集学的治療)
  • 手術で治せる認知症(正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫)

     上記以外にも肺がん、乳がん、消化器がんなどが転移して発生する転移性脳腫瘍は院内の当該科から紹介を受け、手術のみならず放射線治療の選択も加味しつつ治療を行っております。その他脳を原発とする悪性、良性脳腫瘍、頸椎疾患、水頭症など、脳神経外科として治療が必要な患者さんは定期的に紹介来院されております。脳ドックで偶然みつかった脳の病気がおありの方はぜひご相談ください。

    各医師・手術紹介(動画を含む) ※手術中の映像であり、不快感を伴う恐れがございますのでご注意ください。

    【中口医師】 

     中口は以前より脳卒中や頭部外傷をはじめとする救急疾患の治療を手掛けており、当院においても時間内外を問わず救急患者を受け入れられる体制を目指しております。くも膜下出血、脳出血をはじめとする出血性病変の治療はもとより、いわゆる閉塞性脳血管障害といわれる脳梗塞のなかでも外科的治療を必要とされる頸動脈内膜剥離術やバイパス手術を得意としております。近年の画像診断の進歩はめざましいものがあり、特に脳ドックでは無症候性の血管病変が見つかることも稀ではありません。そのような病変が見つかった場合に症状がないうちに治療をすべきかどうか、更には治療の選択につきまして丁寧に説明いたします。


     1.内頸動脈内膜剥離術(動画)             【術前・術後画像】
     2.左頭蓋内+頸部内頸動脈重度狭窄(動画)       【術前・術後画像】
     3.未破裂左中大脳動脈動脈瘤クリッピング術(動画)     【術前・術後画像】
     4.3つの脳動脈瘤に対する同時クリッピング術(動画)   【術前・術後画像】
     5.頸椎椎弓形成術(動画)               【術前・術後画像】
     6.コーヒーとかくれ脳梗塞の関係性に関する論文が「Journal of Stroke and Cerebrovascular Disease」に掲載されました 
     7.「今日の治療指針2017年版」の「脳出血の治療」の項を執筆しました
      「今日の治療指針」は毎年発行され、大手書籍通販サイト治療・薬物療法部門売上1位(2017年1月16日現在)を
      獲得する開業医・勤務医に広く好評・信頼を得ている書籍です。

     

    【尼崎医師】

     片側顔面痙攣、三叉神経痛、舌咽神経痛などのいわゆる神経血管圧迫症候群に関しては、前部長の元で経験を積んだ尼崎科長が中心となり治療を行っております。片側顔面けいれん、三叉神経痛、舌咽神経痛の根治的な外科治療である頭蓋内微小血管減圧術は当院にて以前より継続的に行っており、他施設に追随を許さない治療実績を持ちます。頭蓋内微小血管減圧術は脳神経外科の中でも機能的脳神経外科として位置づけられ、手術に際しては、確実な減圧と合併症予防のために比較的高い技術が要求されます。本ページ下方に手術方法についてイラスト、手術ビデオがありますので、ぜひご覧ください。
     また、初診時から入院までの対応や、適切な術前術後管理も重要です。多くの患者さんに接して感じることは、これらの病気を持つ方々は周囲の人が思っているよりも、よほどつらい思いをしているという現実です。ですからまずは外来にて患者さんの症状と丁寧に向き合うことからスタートします。三叉神経痛、舌咽神経痛であればまずは投薬治療からスタートし、片側顔面痙攣であればボトックス治療も選択可能です。通院のみで治療されている患者さんも多数いらっしゃいます。手術を選択される場合には、前述の如く、手術の技術は当然のことながら、術後管理も合併症予防の観点から重要となりますが、多くの患者さんの治療経験から、安心して治療に臨んでいただけるよう対応しております。
     基本的には10日間の入院期間を設定しておりますが、経過によってはより早期の退院も可能です。今後もよりたくさんの患者さんに携わっていければと考えておりますので、顔がピクピクする、顔が痛い、喉が痛いなどの症状でお困りの方はぜひご相談下さい。
     2015年4月には当治療が当院広報誌にも特集され、クリニカルパス(患者さんの治療計画)も公開しておりますので、ぜひご覧ください。

    【広報誌 ともに生きる】 掲載誌はこちら
    【頭蓋内微小血管減圧術のクリニカルパス(患者さんの治療計画)】 詳細はこちら


     1.頭蓋内微小血管減圧術(イラスト付き解説)
     2.片側顔面痙攣に対する頭蓋内微小血管減圧術(動画)
     3.三叉神経痛に対する頭蓋内微小血管減圧術(動画)
     4.舌咽神経痛に対する頭蓋内微小血管減圧術(動画)

     

担当 医師
中口 博
部長
中口 博
なかぐち ひろし
学会認定
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
日本脊髄外科学会認定医
専門分野
脳血管障害、脊椎脊髄疾患、脳腫瘍、頭部外傷

尼崎 賢一
科長
尼崎 賢一
あまがさき けんいち
学会認定
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医
日本脳神経減圧術学会 運営委員
World Neurosurgeons Federation of Cranial Nerve Disorders 委員
専門分野
三叉神経痛、顔面痙攣、舌咽神経痛、ボトックス、脳腫瘍

医長
細野 篤
ほその あつし
学会認定
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
日本脳神経血管内治療学会専門医
専門分野
脳血管障害、脳腫瘍、その他脳神経外科疾患一般

医員
内田 達哉
うちだ たつや
学会認定
日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医
専門分野
脳血管障害、脳腫瘍、その他脳神経外科疾患一般

非常勤
金橋 恭子
かねはし きょうこ
学会認定
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医
専門分野
ボトックス

実績


疾患別退院患者件数(2016年度) 296例
顔面神経障害 99例
特発性(単)ニューロパチー 48例
頭蓋・頭蓋内損傷 42例
脳腫瘍 25例
非外傷性頭蓋内出血 23例
未破裂脳動脈瘤 13例
くも膜下出血(破裂脳動脈瘤) 11例
脳血管障害 8例
非外傷性硬膜下血腫 5例
水頭症 5例
てんかん 4例
その他 13例

手術件数(2016年度) 231例
頭蓋内微小血管減圧術 146例
慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 29例
頭蓋内腫瘍摘出術 14例
経皮的頚動脈ステント留置術 9例
水頭症手術 7例
脳動脈瘤頚部クリッピング術 6例
頭蓋内血腫除去術 5例
脳膿瘍除去術 4例
脳動脈瘤コイル塞栓術 3例
脳動静脈奇形摘出術 2例
その他 6例
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