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骨盤臓器脱の治療



骨盤臓器脱とは

子宮や膀胱、直腸などの骨盤内の臓器が正常な位置から下がってしまう状態のことです。骨盤臓器脱は、加齢や出産、肥満などによって骨盤底筋が弱くなることが主な原因とされています。骨盤臓器脱の主な症状は、下腹部や会陰部の重だるさや突っ張り感、排尿障害や便秘などです。重度の場合には、臓器が外陰部から突出することもあります。
【主な症状】
  • 股になにか挟まっている感じがする
  • 膣にふくらみを感じる
  • 下垂感や違和感がある
  • 尿もれや排尿しづらさがある
  • 便が出しにくい
  • 長時間歩くと症状が強くなる

主な治療方法

保存的治療

骨盤底筋を鍛えるための運動や生活習慣の改善、体重管理などを行います。また、臓器を支えるためにペッサリーという器具を膣内に挿入することもあります。

手術的治療

臓器を元の位置に戻すために手術を行います。手術方法は、膀胱や子宮を支える靭帯を支持するために人工のメッシュなどを入れる方法と、人工物を入れずに修復する方法に大きく分けられます。またアプローチ法として腹腔鏡手術、経腟手術に分けられます。

当院の治療の特長

患者様の年齢やご希望にあわせ、治療方法を選べる点が当院の治療の特徴です。主な治療として、再発率の低さからメッシュを使用した手術を数多く行っております。
  • ロボット支援下仙骨膣固定術(RSC)
  • 腹腔鏡下膣断端挙上術
  • 経腟的子宮頸部仙勅靭帯固定術
  • ペッサリー自己着脱指導

メッシュ

ロボット支援下仙骨膣固定術(RSC)

ロボット支援下に腹腔鏡にて行うメッシュを用いる手術です。
子宮体部を摘出し、子宮頚部と膣壁に固定したメッシュを仙骨に固定する術式で近年広く行われるようになっています。メッシュを使用するため、再発率は5%程度と低いこと、術後の性交痛が少ないことが特徴です。
また、ロボット支援下に行うことで3D視野および多関節鉗子を活用し、精緻な操作が可能となり、低侵襲かつ安定した支持性が期待できます。
2020年度診療報酬改定で保険適応となり、当院ではロボット支援下仙骨膣固定術の施設基準の届け出を行っております。

腹腔鏡下腟断端挙上術

患者さんの状態に応じて、メッシュを使用しない腹腔鏡下手術にも対応しています。
子宮全摘後に腟断端を仙骨子宮靭帯という子宮を後ろから支える靭帯に縫い付けて膣断端を挙上する方法です。
糖尿病やステロイド使用など、易感染性のためメッシュが使用しにくい患者様や、子宮頸部の病変(子宮頚部異形成など)で子宮全摘が望ましい患者様に適しています。

経腟的子宮頸部仙勅靭帯固定術

当院では経腟的な手術を数多く行っております。
その中のひとつ、経腟的子宮頸部仙勅靭帯固定術は膣から行うメッシュを使用する手術です。子宮頸部前後に固定したメッシュを仙勅靭帯という靭帯に固定し、子宮頸部を挙上させます。そして当院の手術はラージメッシュ手術(TVM手術)ではなく、最小限のメッシュを用い、安全で効率的に補強できる点が特長です。

ペッサリー自己着脱指導

ペッサリーは膣内に挿入し、子宮を保持するための器具ですが、長期間挿入していると膣内にびらんができたり出血したりすることがあります。そのため、ペッサリーを日中は挿入し、夜間は外すよう、ご自身での着脱指導をしています。
当院では看護外来にペッサリー外来を設けておりますので、着脱指導に加え、疑問や心配事にも対応いたします。

ペッサリー