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パーキンソン病のリハビリテーション入院



リハビリテーション入院の目的

パーキンソン病の教育、現状把握、薬剤調整、社会福祉導入、リハビリテーション指導、栄養指導などを行い、長期的な視点で治療方針の立案を行います。
患者さんを中心に、脳神経内科医、看護師、リハビリテーション科(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)、薬剤師、管理栄養士、医療ソーシャルワーカー、地域連携室などチームで対応します。
パーキンソン病の標準的な評価法として、MDS-UPDRS、Berg Balance Scale(BBS)、歩行テスト(10m、2分間、6分間)などの評価を行います。入院毎に、どの程度、変化しているか、判断します。
この入院の最大の目標は、退院後も運動習慣が身につくことです。リハビリを習慣づけることで、パーキンソン病の進行速度を抑えられるとも言われています。

対象疾患

パーキンソン病

Hoehn & Yahr(ホーン・ヤール)の重症度分類3以下が対象です(介助なしで日常生活ができる)。認知症の合併などにより、自主的にリハビリができない場合は対象外です。その他の病状により、対応できない場合があります。

神経難病

  • 進行性核上性麻痺
  • 大脳皮質基底核変性症
  • 多系統萎縮症
  • 脊髄小脳変性症
など、パーキンソン病以外の神経難病も対象としています。ご相談ください。

入院期間

2週間程度です。
土日祝日は、リハビリができないため、宿題をしてもらいます。外泊していただいて構いませんが、その場合も、自己学習をお願いします。

関係者の役割

患者さん ―入院生活の送り方―

この入院の最大の目標は、退院後も運動習慣が身につくことです。そのためにリハビリを受けてもらいます。リハビリテーション部の指導を受け、実際にリハビリを行います。日々、日誌をつけて自分の状態を把握し、課題を見つけます。その課題に対して、リハビリテーション部と相談しながらリハビリを行います。それを繰り返すことで、自分が必要とするリハビリを見つけ、習慣付けます。
そしてもう1つの大きな目標が、パーキンソン病がどのような病気であるかを理解することです。しっかりと勉強していただきます。よい入院になるかは、ご自身の努力も関わってきます。

関係各職種

神経診察を行い、パーキンソン病の状態を評価します。必要に応じて、頭部MRIや核医学検査を行います。患者さんと相談しながら、薬剤調整の必要性について検討します。社会福祉サービス(指定難病、介護保険、身体障害者手帳など)の利用状況を把握し、必要に応じて、導入指導を行います。退院前に、リハビリ結果や検査結果の説明をします。

患者さんが安心して、診察、検査、リハビリ、入院生活を受けれるよう、看護ケアを提供します。また、患者さんと医療スタッフ間のコミュニケーションを円滑にし、患者さんへの説明、指導なども行います。入院時、退院時にオリエンテーションを行います。
主に、理学療法士、作業療法士が介入します。必要に応じて、言語聴覚士も介入します。リハビリ期間は2週間程度と限られますので、自宅に帰ってからも行えるように指導します。リハビリ内容については、医学的・社会的視点から、患者さんの身体能力や生活環境等を十分に評価し、それぞれの目標に向けて適切なプログラムを作成します。
◆理学療法士(Physical Therapist:PT)
基本動作能力(寝返る、起き上がる、座る、立つ、歩くなど)の改善、維持、悪化の予防を目的に、理学療法を行い、日常生活が送れるように支援します。筋力強化、痛みの軽減など運動機能に直接働きかける治療法や、動作練習、歩行練習などの能力向上を目指す治療法などがあります。
◆作業療法士(Occupational Therapist:OT)
食事、入浴、着替え、トイレ、仕事、家事などの作業の改善、維持、悪化の予防を目的に、作業療法を行い、日常生活が送れるように支援します。運動機能、精神機能、認知機能などの基本動作に対する治療法や、食事、トイレ、家事などの応用動作に対する治療法などがあります。
◆言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist:ST)
構音障害(発音がはっきりしない)、発声障害(声が小さくなる、声がでにくい)、嚥下障害(うまく飲み込めない、噛めない)などの症状を対象とします。これらの問題の検査、評価を実施し、訓練、指導、助言を行います。

治療薬の使用状況の確認や、相互作用や副作用の確認を行い、必要があれば、医師に薬剤調整の依頼をします。パーキンソン病治療薬は、正しく使用することが非常に重要になるため、指導も行います。

社会福祉サービス(指定難病、介護保険、身体障害者手帳など)の利用状況を把握し、必要に応じて導入指導を行います。
将来的に施設入所を検討されている方には、施設の紹介をしています。

パーキンソン病では、体重が減少し、体力が落ちてしまうことが多いです。管理栄養士と相談いただき、食生活で気を付ける点などの指導をします。

入院スケジュール

入院スケジュールの参考例です。大体の目安ですので、病状などによってスケジュールは異なる可能性があります。

入院1日ー3日

患者さん 日誌、入院時検査
医師 問診、神経診察、画像検査予約、薬剤調整検討、栄養指導予約、社会福祉導入検討
看護師 入院時オリエンテーション
リハビリテーション部 評価
薬剤師 薬剤確認、指導

入院3日ー12日

患者さん 日誌、リハビリ実施、自主トレーニング、勉強、画像検査
医師 画像評価、薬剤調整
看護師 看護ケア
リハビリテーション部 リハビリ実施、指導
管理栄養士 栄養指導

トレーニングスケジュール

入院12日―16日

患者さん 日誌、自主トレーニング、勉強
医師 リハビリ結果、画像検査結果の説明、総括
看護師 退院時オリエンテーション
リハビリテーション部 リハビリ結果の説明

トレーニング風景

入院予約

当院通院中の患者さん

担当医にご相談ください。

他院通院中の患者さん

外来受診についてはこちら

紹介状をご準備のうえ、脳神経内科の初診外来の予約をします。
患者さんご本人からは「予約センター」、医療機関からは「地域連携室」へご連絡ください。
受診いただき、診察にて入院の可否を決定します。
※退院後は、かかりつけの先生へお返しします。

費用

健康保険による保険診療です。
難病医療費助成制度、後期高齢者医療制度などが利用できます。

参考リンク

お問い合わせ

脳神経内科 外来へご連絡ください。
代表番号:03-3862-9111