脳神経外科
2019年10月23日 一次脳卒中センター(PSC)に認定されました
概要特色
- 2023年4月より部長が交代となり、体制が一新されました。旧体制では神経血管圧迫症候群と脳血管内治療の二本柱でしたが、新体制ではこれに開頭手術が加わり三本柱となります。
- 開頭手術と脳血管内治療の両者が可能になったことで、脳血管障害に対してより適切な治療法を提案・提供すると共に、同一施設内で治療を完了することが可能となりました。
- 血流の豊富な良性脳腫瘍や高難易度の頭蓋底腫瘍では、開頭腫瘍摘出術に腫瘍血管塞栓術を先行することで出血を抑え、より安全確実な治療を提供できる体制を整えております。
- 開頭手術は苗村新部長が担当します。2022年11月に赴任後、2023年1月より本格的に開頭手術を開始していますが、1~3月で未破裂脳動脈瘤4例、髄膜種4例(頭蓋底1例)、小脳血管芽腫1例に対して開頭手術を行い、永続合併症は0です。あらゆる脳血管障害、良性脳腫瘍の開頭手術に対応可能ですので、是非ご相談下さい。
- 神経血管圧迫症候群(顔面痙攣、三叉神経痛、舌咽神経痛など)は全国有数の症例数を誇る当科の顔であり、尼崎科長が担当します。尼崎科長は第25回日本脳神経減圧術学会会長を務める等、この分野の第一人者です。顔がピクピクする、顔が痛い、喉が痛い等でお困りの際は是非ご相談下さい。
- 眼瞼痙攣・顔面痙攣を対象として、金曜日の午後にボトックス治療を行っています。
- 脳血管内治療は細野科長が担当します。細野科長は2022年12月20日付で日本脳神経血管内治療学会の指導医に認定されました。また、2021年度からはPipeline™ Flex (flow diverter)が実施可能となり、一般的な施設では治療困難な難治性巨大脳動脈瘤等に対しても積極的に治療介入し、極めて良好な治療成績を挙げています。
主な対象疾患
良 性 脳 腫 瘍 | 髄膜腫、神経鞘腫、頭蓋底腫瘍など |
脳 血 管 障 害 | 脳動脈瘤、頚動脈狭窄・閉塞症、頭蓋内動脈狭窄・閉塞症、脳動脈解離、脳動静脈奇形、硬膜動静脈瘻、 海綿状血管奇形、成人もやもや病など |
神経血管圧迫症候群 | 顔面痙攣、三叉神経痛、舌咽神経痛など |
部長
苗村 和明(なえむら かずあき)
学会認定
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医・指導医
日本脳卒中の外科学会認定技術認定医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
専門分野
脳血管障害の開頭手術、
良性脳腫瘍(髄膜腫、神経鞘腫、頭蓋底腫瘍など)
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医・指導医
日本脳卒中の外科学会認定技術認定医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
専門分野
脳血管障害の開頭手術、
良性脳腫瘍(髄膜腫、神経鞘腫、頭蓋底腫瘍など)
科長
細野 篤(ほその あつし)
学会認定
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医・指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医・指導医
日本脳神経血管内治療学会専門医・指導医
専門分野
脳血管障害の脳血管内治療、腫瘍血管塞栓術
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医・指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医・指導医
日本脳神経血管内治療学会専門医・指導医
専門分野
脳血管障害の脳血管内治療、腫瘍血管塞栓術
顔面痙攣 ・三叉神経痛 ・舌咽神経痛 治療センター
片側顔面痙攣、三叉神経痛、舌咽神経痛などのいわゆる神経血管圧迫症候群(Neurovascular compression syndrome)の治療に関しては、治療センター長の尼崎が中心となって治療を行っております。当院では同治療を以前より継続的に行っており、他施設に追随を許さない治療実績を持ちます。多くの患者さんと接して感じることは、これらの病気を持つ方々は周囲の人が思っているよりも、よほどつらい思いをしているという現実です。ですからまずは外来にて患者さんの症状と丁寧に向き合うことからスタートします。三叉神経痛、舌咽神経痛であればまずは投薬治療からスタートし、片側顔面痙攣であればボトックス治療も選択可能です。通院のみで治療されている患者さんも多数いらっしゃいますので、顔がピクピクする、顔が痛い、喉が痛いなどの症状でお困りの方はぜひご相談下さい。根本的な治療をご希望される場合には頭蓋内微小血管減圧術(Microvascular decompression surgery)を行います。同手術は脳神経外科の中でも機能的脳神経外科として位置づけられ、手術に際しては、確実な減圧と合併症予防のために比較的高い技術が要求されます。2020年1月には「命を救う!凄腕ドクター 23」BS朝日放映にて尼崎による三叉神経痛、顔面痙攣の手術治療が紹介されました。また、2023年1月に開催された第25回日本脳神経減圧術学会の会長を務めました。手術内容を含め、顔面痙攣、三叉神経痛、舌咽神経痛の治療について手術ビデオを含めて治療センターのページにて詳細に記載してありますのでご覧ください。
担当医師:センター長・脳神経外科 科長
尼崎 賢一(あまがさき けんいち)
学会認定
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医・指導医
日本脳神経減圧術学会 運営委員(第25回開催学会 会長)
World Neurosurgeons Federation of Cranial Nerve Disorders 委員
日本臨床神経生理学会 認定医(術中脳脊髄モニタリング分野)
専門分野
顔面痙攣、三叉神経痛、舌咽神経痛、ボトックス
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医・指導医
日本脳神経減圧術学会 運営委員(第25回開催学会 会長)
World Neurosurgeons Federation of Cranial Nerve Disorders 委員
日本臨床神経生理学会 認定医(術中脳脊髄モニタリング分野)
専門分野
顔面痙攣、三叉神経痛、舌咽神経痛、ボトックス
非常勤
立林 恭子(たてばやし きょうこ)
学会認定
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医
日本ボツリヌス治療学会認定施注認定医
専門分野
ボトックス
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医
日本ボツリヌス治療学会認定施注認定医
専門分野
ボトックス
実績
疾患別退院患者件数(2022年1月~2022年12月) | 371例 |
顔面けいれん | 136例 |
三叉神経痛 | 44例 |
脳動脈瘤 | 43例 |
脳腫瘍 | 30例 |
内頚動脈狭窄症 | 29例 |
外傷性慢性硬膜下血腫 | 20例 |
外傷性急性頭蓋内出血 | 19例 |
脳出血 | 12例 |
脳血管奇形・硬膜動静脈瘻 | 8例 |
くも膜下出血 | 7例 |
脳梗塞 | 6例 |
舌咽神経痛 | 6例 |
水頭症 | 3例 |
その他 | 8例 |
*このデータは脳外科入院後の院内他科への転科患者数も含みます。
手術件数(2022年1月~2022年12月) | 241例 |
頭蓋内微小血管減圧術 | 164例 |
脳動脈瘤コイル塞栓術 | 26例 |
経皮的頸動脈ステント留置術 | 16例 |
慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 | 14例 |
頭蓋内腫瘍摘出術 | 4例 |
その他の脳血管内治療 | 4例 |
水頭症手術 | 2例 |
脳動脈瘤頸部クリッピング | 1例 |
その他 | 10例 |
外来診療表
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